わが家には、虫が大好きな小学生の息子がいます。
息子の好きな「虫」を通して、普段の読書や会話ではなかなか出会わない言葉にも触れられたらいいなと思い、いろいろな方法を探してきました。
今回は、大好きな虫を入り口に、季節を表す言葉である「季語」に親しむ方法のひとつとして、『こども歳時記』という季語の本を紹介します。
普段の読書とは少し違った形で言葉に触れてみたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
季語には、虫にまつわる言葉がたくさん!
昔の日本では、和歌や俳句などの中で、季節の風景や自然の美しさが言葉にされてきました。
そうした季節を表す言葉のひとつに、「季語」があります。
季語には、季節を感じさせる自然や生き物が数多く登場します。もちろん、虫もそのひとつです。
昔の人たちも、身近な虫の姿や鳴き声に目を向け、その様子を言葉にしてきました。
虫が好きな子どもにとって、季語は、知っている虫を通して新しい言葉に出会える入り口になるかもしれません。
虫好きの子どもにとって、俳句は意外と身近!
「俳句」と聞くと、少し難しそうなイメージがありませんか?
五・七・五の決まりがあったり、普段の会話ではあまり使わない言葉が登場したり。子どもにとっては、少しとっつきにくく感じることもあるかもしれません。
しかし、虫が好きな子どもなら、虫が登場する俳句をきっかけに、興味を持つこともあるのではないでしょうか。
たとえば、松尾芭蕉の有名な句に「閑さや岩にしみ入る蝉の声」があります。
セミの鳴き声を聞いたことがある子どもなら、句に詠まれた情景を思い浮かべたり、実際に聞いたセミの声と重ね合わせたりするかもしれません。
また、虫好きの子どもたちは、普段から虫を通して季節を感じています。
モンシロチョウを見つけて春の訪れを感じたり、セミの鳴き声を聞いて「夏が来た!」と心を躍らせたり。
コオロギやスズムシの音色に秋の訪れを感じる一方で、虫取りが楽しめる季節の終わりに、少しさみしさを覚えることもあるかもしれません。
そんな子どもたちの感覚は、昔の人たちが自然や生き物を見つめ、季節の移ろいや自然の様子を和歌や俳句に詠んできたことにも、どこか通じるものがあるように思います。
好きな虫を入り口にすれば、これまであまり触れる機会のなかった言葉や、日本の季節を表現する文化にも、自然と興味が広がるかもしれません。
虫好きの子どもにおすすめ!『こども歳時記』

季語に親しむ方法はいろいろありますが、今回は、わが家で試した本『こども歳時記』を紹介します。
本書は、季語の辞書のような本です。春夏秋冬それぞれの季語が、写真とともに紹介されています。
また、子どもが作った俳句も掲載されています。くすっと笑える句もあり、子どもが俳句を身近に感じられる一冊です。
虫の写真のページを読んでみよう
最初から「季語を覚えよう!」と、意気込む必要はありません。
まずは、虫のページを開いてみましょう。
例えば、春のページには「蝶」という季語が載っています。関連する季語として「紋白蝶」や「初蝶」も紹介されています。
蝶の写真に加えて、その季語について解説した文章も掲載されています。
さらに、蝶にまつわる俳句が3句並んでいます。正岡子規などの有名な俳人の句だけでなく、小学生が作った句もあるので、共感したり、「自分にもできそう」と感じたりすることがあるかもしれません。
まずは気になった言葉を読んでみましょう。
わが家の息子は、毎日のようにこの本を読んでいるわけではありませんし、季語を覚えようとしているわけでもありません。それでも、ときどき本をパラパラとめくり、興味のあるページを読んでいます。
そんな様子を見ていると、季節を表すさまざまな言葉があることや、昔の人たちも自然や生き物を通して季節を感じ、言葉にしてきたことを知るきっかけになっていると感じます。
普段から虫や自然に親しんでいる子どもたちにとって、身近な生き物を入り口に、俳句の世界にも自然と興味が広がっていく。そんな楽しみ方ができるのも、虫好きの子どもならではだと思います。
まとめ
虫が好きな子どもたちは、普段から虫の姿や鳴き声を通して、季節の移り変わりを感じています。
そんな虫好きの子どもたちにとって、季節を表す「季語」は、意外と親しみやすいものかもしれません。
季語を覚えたり、俳句を作ったりするのも楽しみ方のひとつですが、まずは興味のあるページをパラパラとめくってみるだけでも十分です。
好きな虫の写真を眺めたり、気になった言葉を読んでみたり。そんな気軽な楽しみ方から、新しい言葉や、昔の人たちの季節の感じ方に触れることができます。
こうした経験が、いつか中学生になって古典を学ぶときにも、親しみを持って学ぶための土台になってくれたらいいなと思っています。
好きなことをきっかけに、新しい言葉に出会い、その言葉を通して、自然や日本の文化についても知ることができる。
虫好きだからこそ広がる言葉の世界を、これからも親子で楽しんでいきたいと思います。






